프로젝트2025年12月4日
ローファームのオフィス内装の新たな基準 — STAR法律事務所プロジェクト②
著者 · SPACEBASE

オフィス環境がそのまま企業のイメージとなる時代である。「我々の組織にぴったり合うオフィスとは、どのような姿であるべきか」と悩んでいるなら、STAR法律事務所が選んだSPACEBASEのアプローチを見てみてほしい。イメージ変身のプロセスが実際の空間でどのように具現化されたのか、本稿が良いヒントを与えてくれるはずである。


服装やヘアスタイル、メイクが変われば、よく「イメージチェンジした」と言うものである。オフィス空間も同じである。STAR法律事務所(以下STAR)のソウルオフィスもまた、「典型的なローファームのイメージから抜け出し、新しいイメージを持ちたい」というニーズから出発した。
では、SPACEBASE(以下SPACEBASE)はこの課題をどのように解いたのだろうか。空間全体のコンセプトから天井、家具、照明に至るまで、細やかな配慮と緻密な分析が続いた。前回のアーティクルに続き、SPACEBASEのキム・ヨンウンデザイナーとともに、本プロジェクトの裏側の話を聞いてみた。STARの新しいソウルオフィスが、どのような考えと基準のなかで完成したのかをお伝えする。
企業とオフィスのイメージ変身を悩んでいるなら、我々の組織の働き方にぴったり合うオフィスを探しているなら、本稿も最後まで目を通してほしい。
内部メンバーと来訪者がともに調和する空間へ

STARの空間らしく、照明が非常に多様に活用されていた。区域ごとに異なる照明を用いた特別な理由があるのだろうか。
照明は空間の雰囲気を決定づける核心的な要素である。照度の明るさと色温度によって印象が大きく変わるため、各区域の用途に合わせて細やかに配置した。
事務作業を主に行う空間には4000K昼白色を用い、冷たすぎず、それでいて明るく集中できる環境をつくった。一方、より休息が必要なソファラウンジのような空間には3500K電球色の照度を用いて目の疲れを軽減し、より温かく快適な印象を伝えようとした。

休息と事務作業、それぞれの用途に合わせて異なる照明が配置された。執務空間には明るいトーンの照明を用いて集中を高め、休息空間には温かいトーンとやや低い照度の照明を用いて疲労感を和らげる環境を整えた。
ソファが複数の空間でたびたび登場する。このようにソファを多く活用した理由があるのだろうか。
ローファームは内部の職員だけが使う空間ではなく、依頼人が頻繁に訪れる場でもある。そのため、相談前の待合空間としての役割を果たせるよう、さまざまな場所にソファを配置した。同時に、職員が執務空間からしばし離れて気楽に休息を取れるようにする目的もあった。

相談室に配置したソファやアームチェアは、硬い椅子よりもはるかに安定感を与えることができる。相談を受ける方々が楽な姿勢で座ると、心理的にもより安らぐため、空間を利用する人の体験に合わせて、こうした家具を中心に計画した。

造作家具を多く活用されたと伺った。どのような方法で活用されたのだろうか。
空間全体の前面と家具にもラウンド形態を積極的に適用した。こうして全体的な雰囲気が自然につながるようにした。
STARの事務所には依頼人が頻繁に訪れ、相談が行われることもある。だからこそ、事務所が硬すぎる印象にならないようにしたかった。(造作家具にも活用された)丸みのある要素がもたらす安定感と柔らかさが空間に染み込み、訪れる方々が温かく快適に感じてくれることを願った。
また、ラウンジでも典型的なオフィス配置や既製家具の代わりに造作家具を活用し、多様な利用者が混じり合って使えるようにした。

相談室の空間に配置した造作家具の図面の一部。空間コンセプトとつながるよう、ラウンド形態を帯びた棚を製作し、活用した。

実際に製作された家具の様子。空間の全体的な色合いとイメージに自然になじむよう製作された。
天井のデザインが独特に見える。この部分も紹介してほしい。
まず、天井と壁が自然につながるよう考えた。空間全体が一つの雰囲気で織り上げられたように見せたかったからである。
天井の半円ラウンドのモチーフを壁面の曲線とつなげた。こうして垂直・水平に拡張しながら、形態が壁から天井へ自然に続くよう具現化した。これにより、空間全体が「上へと上昇するような」流れを持ち、一つの雰囲気にまとまるようにした。

天井の半円ラウンド照明と壁面の曲線が自然につながるよう意図した。こうして空間全体が一つの雰囲気で織り上げられるよう演出した。
また、メインのマルチビジョン前のHOTDESKと事務中心のシナジーゾーンで、異なる方式で天井を設計し、対比を与えた。一方は露出天井、もう一方は石膏天井である。それでも照明ラインは途切れず続くよう設計した。おかげで 視覚的な断絶を最小限に抑え、曲線の流れと連続した照明が空間に奥行きを加えた。 このように区域が異なっても、一つの空間のように感じられるよう整えた。

細やかな観察と配慮が生み出した調和
ラウンジにさまざまな形態の執務空間を構成された。このように同じ区域に多様な業務形態を設ける際、どのような方法でバランスを取られたのだろうか。
複数の業務形態が共存しても、特定の区域が過度に際立たないよう、すべてを自然に包み込む事務ゾーニング を目標に設計した。
クライアントが来訪者と内部職員が区別されない空間を望んだため、典型的なオフィス配置や既製家具の代わりに、多様な利用者が混じり合って使える造作家具と混合型ゾーニングを適用した。

ラウンジに配置したテーブル、造作家具の図面の一部。

実際に製作されたテーブルがラウンジの執務空間に配置された様子。SPACEBASEは既製家具の代わりに造作家具を主に活用した。デスクの下に小さな引き出しを設けて利便性を高め、側面を丸みのある形態にした。このように細部の要素まで、利用者の利便性と空間全体のコンセプトを考慮した。
また、集中・協業・休息がグラデーションのようにつながる流れをつくるため、密度と動線を細やかに調整した。その結果、誰もがこの空間のなかで自分のやり方で自由に働いたり過ごしたりできながらも、どの区域も過度に目立たないバランス を取ることができた。

集中・協業・休息まで自然につながるよう細やかに考え調整した結果、さまざまな形態の執務空間がバランスよく構成された。
働き方と人々を快適にしようとする細やかな思慮が感じられる。デスクを設計する際は、どのようなプロセスを経られたのだろうか。
STARは固定席のないフリーアドレス制を運用している。個人の荷物を保管できるよう、ロッカーゾーンを別途設けた。しかし、ロッカーからすぐに取り出して使う必要のある物もあるため、デスクの下に小さな引き出しを設けて利便性を高めようとした。

事務所で働いていると、「視線」がそれとなく気になるものである。SPACEBASEが設計した執務空間でも、こうした部分を細やかに配慮された点が感じられた。
集中執務空間は、平均的な座高を基準に、前面と側面のハーフウォールをすべて1200mmの高さに統一した。こうすると、廊下を通る人との視線の干渉を最小限に抑えられる。空間の高さが一定でないと、全体がでこぼこして見えることがある。ハーフウォールの高さとテーブルスタンド上端の高さも合わせ、水平線を揃えた。
このような方法で、視線は自然に遮りながらも、空間全体の流れと連続感は保たれるよう設計した。

集中執務空間は、正面と側面に見えるハーフウォールの高さを統一した。不要な視線を遮りながら、全体的に整然とした印象を与える。
機能と美感を同時に考慮した「カフェのようなオフィス」
ラウンジ中央の丸い座席配置は、どこか壮大な印象を受けた。このような空間は、どのような構想から出発したのだろうか。
この空間は古代ギリシャの劇場の形態に着想を得てデザインした。古代ギリシャの劇場は都市の核心的な機能を担い、市民が集まって共同体の重要な事案を論じる議論の場ともなっていた。こうした象徴性を参考に、自律性が強調されるSTARの組織文化と結びつけ、全体ミーティングやイベントが開かれる際に自然に活用できる空間として設計した。

アテネの円形劇場の様子。古代ギリシャの劇場の形態に着想を得て、ラウンジ中央の空間がつくられた。(画像提供:Unsplash)

丸いテーブルが大きな円形に配置されている。自律性が強調されるSTARの組織文化と結びつけ、全体ミーティングやイベントが開かれる際に自然に活用できる空間として設計された。
この区域の床材が他の空間とは異なって適用されているように見える。特別な理由があるのだろうか。
ラウンジにはカーペットを用いて、天井、家具、床がすべてラウンド形態でつながるようにした。これにより、一つの大きな空間であるという印象を強調した。
また、相談室とソファラウンジに用いたカーペットとラグは吸音機能があり、人々が頻繁に行き交う環境で騒音を抑えるのにも役立つ。機能性と演出効果を同時に考慮して適用した要素であった。

壁面に用いた仕上げ材の質感と色も多様である。どのような方法で活用されたのだろうか。
仕上げ材は内装において非常に重要な要素である。テクスチャーと色合いがともに視覚的な印象を決定づける。パターンの強いテクスチャーを用いる際は色合いを調整して空間で過度に際立たないようにし、逆に色合いの強い仕上げ材を用いる際はパターンの単純なテクスチャーを選んでバランスを取る。このようにテクスチャーと色合いをともに調整しながら、空間全体の調和を考慮した。

本プロジェクトに活用された塗装リストの一部。多様なテクスチャーと色合いを用途に合わせて活用し、視覚的な印象を決定づける。

各区域の用途に合わせて、多様なテクスチャーと色合いで壁面の仕上げ材が用いられた。
「カフェのようなオフィス」をつくりたいなら、どのような点が最も重要なのだろうか。
カフェの核心は「開かれた座席と自然な共存」である。これを具現化するには、フリーアドレス制を基盤に、誰もが気軽に混じり合って座れる可変席と固定席のゾーニングを設計しなければならない。
しかし、オフィスはカフェではなく執務空間であるため、基準をより明確に立てなければならない。単に美しい家具を選ぶことよりも、誰が(利用者)、何を(業務、行動)、どれくらい頻繁に(頻度)使うのかを、まず定義することが重要である。このプロセスを経てこそ、ようやく目的に合った「カフェのようなオフィス」が完成しうる。

企業のイメージを決定づけるオフィス
STAR法律事務所プロジェクトは、空間が企業の哲学をどのように具現化しうるかを改めて示した事例であった。SPACEBASEは丸みのある構造、照明、カラー、テクスチャーなど多様な要素を一つのコンセプトにまとめ、新しい雰囲気と効果的な機能をバランスよく完成させた。このプロセスで重要だったのは、単なる美的な演出ではなく、利用者と来訪者が快適に過ごし、コミュニケーションできる環境をつくることであった。
どのような空間をつくるかによって、ブランド体験とイメージに影響を及ぼしうる。ローファームのような専門組織においても、明確な空間コンセプトが必要な理由である。
*写真・デザイン提供_SPACEBASE
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